―雪女郎― 風鈴
第四夜
夜見世が終わる暁九つ時。
「雪月、ちょっと来ておくんなし。」
「なんでしょう、風鈴姐さん。」
雪月が、風鈴の禿となってから早二ヶ月。
引っ込み禿の内定の時期が近付いてきた。
「ちょっとね、凪雛姐さんと女将さんに届け物をしてほしいんだ。」
「凪雛姐さんにも?」
雪月は顔をしかめた。
「そう。何か嫌なことでも・・・」
「そういうわけじゃ。でも・・・凪雛姐さんの座敷は落ちつかないって言うか。」
「でも、風鈴姐さんの部屋は・・・アレ・・・・・・」
「ん?」
「姐さん、窓枠の風鈴は・・・」
「雪月、ちょっと来ておくんなし。」
「なんでしょう、風鈴姐さん。」
雪月が、風鈴の禿となってから早二ヶ月。
引っ込み禿の内定の時期が近付いてきた。
「ちょっとね、凪雛姐さんと女将さんに届け物をしてほしいんだ。」
「凪雛姐さんにも?」
雪月は顔をしかめた。
「そう。何か嫌なことでも・・・」
「そういうわけじゃ。でも・・・凪雛姐さんの座敷は落ちつかないって言うか。」
「でも、風鈴姐さんの部屋は・・・アレ・・・・・・」
「ん?」
「姐さん、窓枠の風鈴は・・・」