―雪女郎―  風鈴
「これにより、囮作戦が敷かれた。」







「そ、んな・・・・・・」






「風鈴には、妹がいんした。」







凪雛が、独り言のように呟いた。






「先秦倶で、幸せに暮らしていた。だが・・・いつの日か、吉原から逃げ出そうとした。分かりんしょう?脱走だなんて、無理だ。」







「殺された。」







白い煙を吐き出した。







空中で、優雅に舞い







消えた








「それから、美楼閣にきて、わっちの禿になって。」








「一人前になって、ずっと経つのに禿一人いなかった。」







「お前が、癒しんした。風鈴の心を・・・」







それから、ゆっくりと立ち上がった。






「その風鈴は、オマエにやる。どうするかは・・・オマエ次第さ。」
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