もう一度、笑って。-空になれたら-
-事故-
「………」
早希とあたしは結局何も言えなくて、時間は過ぎ、今あたしは家に帰る途中。
帰っても親はいない。
親が帰って来るのはいつも深夜。
2人共、学校の先生をしている。
最近は出張で隣の県に行ってるんだ…。
「ハァ…」
最近はため息が増えた。
何でか分かんないんだけどね…。
―――――…。。。
家に着いたあたし。
鍵穴にカギを差し込む。
回すとガチャっと音がする。
「ただいまー…」
シーンと静まりかえった家の中。
カバンをソファーに投げつけた。
そしてあたしはテレビをつけ、冷蔵庫に向かう。
炭酸飲料を手に取り、キャップを開けた瞬間だった――
《それでは、次のニュースです…》
部屋に響くアナウンサーの声。
《先ほど、○○県○○市の女子生徒2名が、車に引かれるとゆう事故がありました――》
「………」
“○○県○○市って里奈と梨世の通ってる学校あるトコじゃん…”
と思っている矢先…
《事故に巻き込まれたのは、女子高校生の桜井里奈さん16歳と藤井梨世さん16歳。》
その言葉と同時に2人の写真が。
写真の中の2人はとっても笑ってて…
《学校の帰り途中に信号無視をした車が2人に突っ込んだ…とゆうモノです。2人は重傷だとゆう事です。》
《酷いですねー…》
車が2人に―――?
《その車は2人を引いた後、逃走したとゆう事です。》
逃走――?
人を引いておいて――?
あたしの大事な友達が……
「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
…泣き叫んだ。
「ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
…思いっきり。
「――――ひっく」
…声が枯れるほど。
時間も忘れて、泣きました…。。
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