☆最凶彼氏★
「わ!!やっぱり良い男!」
隣で凛香がのん気な事を言っていたが、私にはそんなのどうでも良かった。
さっきは普通に話した人だけど、涼宮響だと知ると、見方が変わる。
想像していたような
チャラ男ではなく、
真っ黒なサラサラな髪に大きなちょっとツリ気味の瞳、その下の泣きボクロ、少しだけ着崩した制服。
良く見たら、イケメンなんて言葉では片付けられない。
人とは思えない美しさだ。
普段、綺麗とか可愛いといった感情を、初対面の人に抱かない私でも、
ため息が出てしまうほどだ。
「おい。てめぇ聞いてんのか?」
見とれているウチに、私は涼宮に連行されていた。
「な、ちょっ!離してください!」
「ヤダ!」
舌をベッと出すと、
涼宮は悪戯を仕掛ける子供のような笑顔で私を見た。
「な、なんなんですか?」