その瞳に…魅せられて。
それに気付いたジキルが
目線だけを其方にやる…。
少しすると…窓も開けていないのに
部屋に…風が吹いた。
ヒュゥゥゥー…という音。
ジキルは眉間に皺を寄せた。
ガタガタと机が揺れ始める…。
「っ!ルアン!!」
そうジキルは立ち上がり、大声を上げた。
その声にビクリッと、
体を揺らすルアン。
その風は止まり、机の動きも停止した。
「…止せ。まだ、能力を使うには
体の修復が不完全だ。」