その瞳に…魅せられて。
「…自分の武器の所為で。
…嗅覚が鈍ったか?」
そうジキルはそっと男の腰に手を回し…
ある物体を持ち上げた。
光に反射して黒光りする鉄の塊…。
「拳…銃?」
ラックスは驚いたように
それ以上口にしなかった。
「火薬の匂いがした。
それから、“薬”の匂いもな。
この奴隷の街と呼ばれる所に。
案内役などいるはずがない。」
男の胸ポケットを探り…ジキルは
そこから出てきた
四角い物も2人に見せる…。
「…どうやら、
奴らの【ラスフォア】
捨て駒にされたようだな。」
そうライターに四角い物を
放り投げるジキル。
そこには…
『ラスフォア…№456789』
と、書いており…御丁寧に
顔写真と、名前まで記入してあった。