その瞳に…魅せられて。








「…腫瘍が、な。見つかった。」

ライターの声に一気に顔を上げるラックス…。


レナはその瞳を潤ませた…。



「10日後に…手術しなきゃなんねぇ。
かなりでかいらしくてよ。
…成功する確率は…0に等しいだと。
手術してもしなくても…余命は……。」

ぽたっと…絨毯に染みを作るライターの涙。


レナも大量の涙を流した。



「…んでだよ。何で早く言わねぇ!!」

「この前の任務で…頭やられた時に
悪化したらしい。
…言いようにも、言えなかった。
俺は…ゼルに泣かれたくない。」

ラックスの言葉に…
ライターはそう切なげに笑う…。


「その事…ジキルは…?」

「気付いてる…。魔法使えるしな。
そういう能力があんだろ?」

ラックスに淡々と答えるライター。









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