その瞳に…魅せられて。










医務室で寝台に横たわるジキルは…
まだ目を覚まさしていなかった。


そんなジキルに寄り添う
ルアンの表情は不安そのもの。


ただ手を取って…
少しの変化も見逃さまいと
顔をじっと見つめるルアンに…
医務員である
ルージュは…苦笑いを浮かべた。


「そんなに心配しなくても、
大丈夫よ?そいつは『化け物』。
簡単に死んだりしないわ。」

そう優しく声をかけるルージュだが…
ルアンは首を振り、
ジキルの顔を眺める…。


そんな時…ジキルは眉を潜めた。


ゆっくりと開いていく瞼…。
ジキルの視界には…しっかりと
ルアンの顔を映っていた。








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