その瞳に…魅せられて。







ルアンの頬には
まだべっとりと血がついていて…。


着替えもしていないという事に
ジキルはふっと、鼻で笑った。


「…心配を。かけたようだな…」

ゆっくりと起き上がったジキル。


それを…


「だめよ!!傷口が開くわ」

…と、ルージュが制した。


「そんな、やわな体ではない。」

ジキルはそう冷めた口調で言うと…
ルアンの髪に指を絡める…。


「体を…洗って来い。
それまで、起きててやる。」

そう言ったジキルに
戸惑いを見せながら…
ルアンは他の医務員に
連れて行かれた。








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