その瞳に…魅せられて。
ため息を吐いたのはルージュ。
そんなルージュにジキルは
冷めた視線を向けた。
「ライターは…どうなった。」
「手術は10日後。何とかして見せるわ。」
ジキルの問いにそう答えたルージュは
コーヒーを口に含んだ。
「それにしても…
あんな表情や声も出るのね?
彼女はお気に入りかしら?」
ふふふっと、笑ったルージュを睨むと
ジキルは冷めた口調で声を発する。
「同情だ。同じ種族としてな。」
「同情?そうは見えなかったけれど?」
そう口を開いたルージュにジキルは
視線をさらに鋭くさせた。
「何が言いたい。」
背筋が凍るような声…。
ルージュはそれも気にしていないようだ。