その瞳に…魅せられて。







「手術室だ!急ぐぞ!」

「え?何言ってるの?」

ラックスの声に顔を顰めるゼル…。


「ライターが危ないのよ!」

続いてレナが声を上げた…。


「何で?手術室に…ライターが?」

段々と不安の色を見せるゼルの顔。


ラックスはゼルの両肩を掴んだ。


「アイツがお前を引き離したのはなぁ!
病の所為だ。頭に腫瘍が出来て、余命も少ない。
手術も成功確立は低すぎるだから、
お前に幸せになってほしくてあいつは…。」

「待って…、じゃぁ…ライターは…」

ゼルの瞳が潤み始める…。


「あの選択は、お前の為にしたものだ。」

ジキルの声が部屋に響く…。


ゼルは走って部屋を出て行った。










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