その瞳に…魅せられて。
引き鉄にかけられた指…。
ジキルはルアンに笑みを見せた。
「……ルアン…。振り…向く、な。」
そうジキルは
ルアンを出口に向き返らせる…。
「走、れ。…もう…ラックスが…
来ている…頃、だろう。」
トンッと押された背中。
ルアンはその場に立ち尽くし…
振り向こうにも
振り向けれない状況だった。
「行け…。」
ジキルの言葉が後押しとなったのか…
ルアンはそっと右足を前に出す…。
ジキルはライルの方へ向き返った。
「っっ!!」
そう苦い表情をするライルに…
ジキルは勝ち誇った笑みを見せる。