その瞳に…魅せられて。







「ぐはっ…」

ジキルは眉間に皺を寄せ、
ふら付く足を踏ん張らせた。


吐き出した血が…
真っ白なルアンの肌に飛ぶ…。





紫石英色の瞳…。





その瞳が揺れているのを見てジキルは
ふっと、鼻で笑った。


そっとルアンに近付いて
頭を撫でる…。





ズガーン!!



その音と共にジキルの体は揺れ、
ルアンは下唇を噛んだ。









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