その瞳に…魅せられて。







「…俺、は…ッ…」


息絶え絶えに…
ジキルはそうルアンの頬を撫でた。


そんなジキルの手に
ルアンは手を重ねる…。


「お…前、しか…」

そっと微笑んで、
グレーの瞳を揺らせるジキル…。


「いら…ない……。」



そこで…ジキルの手は床に落ちた。



そっと…綺麗なグレーな瞳に
瞼という蓋をして…
一筋の涙を流して…。


ガクリ…と、首をたらす…。










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