その瞳に…魅せられて。
「さぁ、行くぞ!」
そう立ち上がったラックスに
レナは引っ張られて立ち上がる…。
だが…ルアンは…立ち上がろうとしなかった。
ジキルをただ見つめて…涙を流すだけ。
「おい!行くぞ!!」
そうラックスがルアンの腕を掴んだ時だった。
「触らないでっ!!!」
…そんな叫び声が…その空間に響き渡った。
その声は……
確かに…ルアンの声…。
ラックスは手をルアンから離した。
「………さわらっ…ないで。」
今度は弱々しい声…。
ルアンは、ジキルの頬に手を置いた。