その瞳に…魅せられて。









「くっ…。おい!女!!
いつまでもウジウジしてんじゃねぇぞ!!」

そうルアンの両肩を掴んだのは
ラックスだった。


「!! ちょっ…ラックス!!」

止めに入るレナに、目を向けず…
ラックスはルアンに大声を浴びせる。


「そうだ!ジキルはおめぇが殺したんだ!!
ジキルが死んだのはお前の所為だ!!」

「ラックス!!何てこと!!」

ラックスの肩に手を置き、
レナはそう大声を発する…。


ルアンの目は潤み…
ただ…涙を流した。


「けどなぁ!
そこまでして、ジキルは
おめぇを守りたかったんじゃねぇのかよ!!!
ジキルに助けてもらった命だろーが!!
おめぇは生きなきゃなんねぇんだよ!!
このカスが!!!」

ラックスも…一筋の涙を流し落とす…。


ラックスがルアンを離した時…。

ジキルは…体が半透明に透けていた。









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