その瞳に…魅せられて。
「いくつか質問をしていいですか?」
にっこりと笑みを見せてジキルに問う…。
「何故、私を殺さなかったのですか?」
まだ返事をしてないジキルに
男はそう投げかける…。
「なに?」
その質問に食いついたラックスは顔を顰めた。
「私が貴方達を尾行しているのは…
存じていたでしょう?」
笑顔で細くなっていた瞳を大きく開く男。
ラックスは…ジキルを横目で見た。
「私は貴方に敵う力を持っていない。
能力を使わなくても、倒せる相手でしょう。
何故、生かしたのです?」
口元だけを緩ませる男…。
…ジキルはそっと口を開いた。