その瞳に…魅せられて。
「…何故、見捨てた。」
その言葉に、ラックスは目を見開き、
男は軽く首を傾げる…。
「…俺は化け物。お前達人間を
信用する気は更々無い。
どんな人生を歩んだのか、
それにも興味は無い。」
ジキルは静かにそう言うと、
男を射るように見据えた。
「…だが、仲間を捨て駒に使う事は…」
「…許せない。と、そう言う事ですね。」
ジキルの言葉を遮って、男は声を発する…。
「あの御方は、我が父親です。」
その男の言葉に…
ラックスはさらに顔を歪めた。
けれど、ジキルは…無表情のまま。
「おめぇ、血の分けた親父を…
捨て駒に使っただと?!」
ラックスの大声が響き渡る…。