その瞳に…魅せられて。
「…行くぞ。」
二人に近付いたジキルは
そう静かに言い放つ…。
「あ?アイツはどうした?」
「アイツ?なんだ?それは…」
ラックスの言葉にライターは
眉間に皺を寄せた。
ジキルはその問いに答えず…
また歩き始める…。
「おい!病人を敬えよ!おめぇは!」
ラックスはそう大声で叫んだ。
ゆっくりと立ち上がり、
顔を歪ませる。
「おめぇ…痛むのか?」
ラックスを見上げ、ライターは言った。
「…大した事ねぇよ。」
だらりと血を流しながら
ラックスは足を庇うようにジキルを追う。