その瞳に…魅せられて。







目の前には…
倒れる大勢の男。


その全員の死因は…
見なくても分かっていた。


ジキルに向けられてきた攻撃…。



それを跳ね返して、
相手を倒したという事に…。



「……んで?とりあえず、この屋敷には
敵が居なくなったっつー訳か?」

「…あぁ。後で応戦隊が来るだろうがな。」

ライターの問いにそう答えたジキルは…
迷いも無く…目の前の階段を上っていく…。


「あぁ?また階段かよ!」

くそっ!!と、苛々と歩き出すラックスに…
ライターはため息を吐いた。


階段は途中で枝分かれしていて…
壁には絵画が立てかけられている…。


大怪我を負った黒き翼の男。
その男が庇うのは…白き翼の女。


後ろには…多くの男達の戦う姿。


大きな大きなその絵画を
目にしたジキルは…
不快感で一杯になった。









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