その瞳に…魅せられて。





そして…目の前の光景に
さらに眉間に皺を寄せる…。


その場から動こうとしないジキル。


「おい…ジキル?」

そう歩き寄ってきた2人も…
その部屋の光景に…目を見開いたのだった。


「な…」

と、それ以上声を発しないライター…。



ジキルはそこでやっと歩き始めた…。


天井から吊り下ろされる鋼の鎖で
両手首を固定された…女。


抵抗したのか、
そこから血が滲んでいる…。


体中、傷だらけで…
白いワンピースが赤く染まっていた。


止め処なく流れる血液の所為で、
足元は血で染まり…水溜りを作っている…。


そんな、彼女の背には…
赤に染まった白き翼が…あった。


そんな彼女に近付いたジキルは、
肩に担いでいた剣を鞘から抜き、
彼女の手の自由を奪うその鎖を切り外す…。








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