その瞳に…魅せられて。
「…勝敗は分かっているだろう。」
冷めた声でジキルは言う…。
「えぇ…、良く…」
息切れしたライルは
そうニッコリと微笑んでいった。
「死ぬのが怖い…そう聞いてきたな。」
ジキルは煙草を
口から放して息を吐く…。
そしてそれを、またくわえた。
「俺は…」
「ジキル!!!」
ジキルの言葉を遮ったのは…
…ライルの大声。
ふと、上を向けば…
ルアンを狙う機械獣が視界に入った。
闘っているうちに
ルアンから随分と離れた
位置にいたジキル。
「チッ!」
舌打ちをして、急いで走る…。
もう機械獣の足は上げられて
ルアンに狙いが定まっていた。