その瞳に…魅せられて。
第二章
…思い
「ちょっ…ちょっと!ジキル!!」
そう体を揺すられて起きたジキル。
目の前にはゼルの姿があった。
「…何の用だ。」
目を開けて、そう素っ気無く言う…。
「大変なのっ!例の彼女が……」
ゼルが言葉を全て吐ききる前に
ジキルは上半身を起こし、
寝台から立ち上がった…。
スタスタと、足早に向かうのは
昨晩、彼女を寝かした部屋。
そのドアは開いたままで
ライター、ラックス。
そして…レナの姿があった。
部屋に入ると…
血を流したルアンが寝台の上で
此方を怯えたように見つめている…。
「…一体、どういう事だ。」
ジキルの冷めた声が響き渡り…
3人は振り返った。