その瞳に…魅せられて。
「あぁ…ジキル。
来てくれて良かったわ。」
安堵した表情を浮かべるレナ…。
「何故、手当てをし直さない」
「あの女が暴れて余計にダメなんだよ。」
ジキルの問いに
ラックスはボサボサの頭を書きながら言った。
「傷口が開いた理由は?」
ジキルはさらに言葉を吐く…。
「魘されてたんだ。
物音で目が覚めて、
俺とレナが此処に来た時には…。」
ライターはそうため息混じりに言うと、
ある物をジキルに差し出した。
それは…血のべっとりとついた短刀…。
ジキルはそっと視線をライターに向けた。
「助けようにも、触ろうとすりゃぁ
暴れる、怯える、泣き出す。
全く…面倒だ。」
ラックスはそう言葉を吐き捨て、
ルアンを睨む…。
ラックスの視線に
怯えたルアンの様子を見て…
ジキルは、ラックスの前に立ちはだかった。