その瞳に…魅せられて。
「誰だってイラ付いてんだ。
女を救いに行くなんて…くだらねぇ…」
ライターはそうラックスを宥めるように
言い放った。
「わかってる!だけどよ、
…そんなに重要な女なのか?」
正気に戻りつつあるラックスは呟き、言う…。
「あぁ…わからねぇ…。
ただ、『助けろ』。
そう言われただけだからな…」
バズーカ砲でまた、肩を叩き始めるライター。
(重要でなければ…俺を呼ぶはずがない)
そうジキルは、少し腕に力を込めた…。
揺れも少ないこのワゴン車は特注の物。
天井が高い上に、室内も広い。
その為か、椅子が向かい合わせに
なっているのが特徴的だ。