その瞳に…魅せられて。
「取り返す?そんな程度の低い任務。
俺が出るまでも無いだろう。
下級ロイドで十分だ。」
腕を組み、ソファーに横たわる
ルアンを横目で確認する。
「忍び込むのはお屋敷。
御偉い大金持ちのね?
そこに…ラスフォアが居るんだ。
どう?行く気になったろ?」
レイはそう自分の手と手と絡ませた。
「…あぁ」
「その答え、予想通りだよ。
ラスフォアは地下の部屋を使って
内密に偽金を作ってる。
勿論、屋敷の主も承知の上でね。
警察はなかなか証拠が掴めずにいて
その大金持ちを逮捕できずに居るんだ。」
目を細めるレイ。
ラスフォアと聞いて…
ふと、ジキルはライルを思い出していた。
「つまり、証拠を掴んで。
ラスフォアを倒せと?」
組んでいた腕を解いて、
ジキルはそう声を発する。
「大正解。だけど…ハンデがつく。」