犯人の足跡
「よし、できた。」


梁にロープを通し、頭が通るくらいの輪を作った。

坂田紀仁は俺と身長が同じくらいだ。

椅子の上に立ってロープの輪から床の高さまでを測る。足はつかない。

そして、坂田紀仁の体を起こす。

もちろんタオルを使って指紋がつかないように。

起こした後、力一杯体を持ち上げる。

そして先ほど作ったロープの輪に頭を通す。

ロープも解けない。彼の体は宙に浮いた。

これでひとまず安心だ。


すると、坂田紀仁のケータイが鳴った。
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