犯人の足跡
しばらくすると、入っていった刑事二人がまた部屋からでてきた。

そして髭を生やした「原田警部」とやらの乗ってきた車に向かって歩いてきた。

俺はまた耳を澄ました。


「これは自殺でしょうかね?遺書はありませんが・・・部屋に奇妙なところは何もありません。」


俺はニヤケた。若い刑事が自殺と判断したからだ。

刑事を騙せるほど偽装できた、俺は肩の力が抜けていくのを感じた。


しかし、原田警部とやらは違った。





「いや、これは殺人だろう。」




それを聞いて俺の心臓がこれ以上ないくらい肥大するかのようだった。

なぜだ?なぜ殺人だとわかった!?
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