★My Homeの秘密★♪〜brother&sister〜
「わっ」
「お前、抱き着き禁止!」
僕に抱き着いた栞を凌兄が剥がす。
「だってぇ〜…」
残念そうにする栞は、すっごく可愛い。
「だってじゃねぇ!」
…たとえ君が凌兄のものになったとしても。
「けちー…」
「ああ!?けちだとっ!?」
「栞、好きだよ」
僕の言葉に、栞と凌兄2人がバッと僕を見る。
そして僕は、ニコッと笑う。
僕はちょっぴり確信犯なんだ。
「可愛いー!!」
「てめぇ…今言ったばっかだろーが!!」
そんな2人のやり取りをくすくすと笑いながら見てる僕。
…作戦成功っ。
でもさ?
凌兄、これくらい許してよ。
僕らの大切な人を、これから独り占めするんだから。
せめて、僕の特権くらい…
もう少しの間使わせててよ?
side冬兎*end