ミスり探偵 J。

気付いてしまえば、なんてことはない。


分かること。

分からないこと。

分からないのに、分かっていたこと。

私が無意識に除外していた部分。
いや、させられていた部分。




それは、つまり、そういうことなのだ。

そうでしかあり得ない。

Jと同じように、
トリックも、動機も、手順も分かるはずがないのに、犯人だけは分かる。



大きな矛盾。



しかし、それが正解なのだ。

そして、全てが繋がる。

いや、今日の私は、こう言うべきだ。

『歯車がガッシリとかみ合ったのを実感した』と。


「Jさん、さすがです」

私は心の底から、そう思った。


この旅、一番の核心のピースがはまった。

それにより、たくさんの違和感が次々と瓦解する。



絶望を乗り越えた私は、改めて宣言する。

「さて、こっから先は真の解決パートですよ!」

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