ミスり探偵 J。
その後、私は、三時間ほどかけて、ハンバーグの乗っていたプレートをなめ続けるのだが、今となっては、いい思い出だ。
私は、今でもハンバーグを見る度に思い出す。
テーブルの向こうで私に心底うんざりしていた探偵のことを。
極貧街道まっしぐらだった私を、救ってくれた探偵のことを。
事件のたびに何かと失敗(miss)の多かった探偵のことを。
ある日、私の前から、いなくなった(miss)探偵のことを。
彼の名は、J。
人呼んで、『ミスり探偵 J。』
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