I pray 信じて……
一方。銀河高校一番打者のマーズはベンチに戻るとマーズは「ごめんなさ〜い。ジュピター。思わず力が入ってしまって」と全く罪悪感のない謝りかたで、

「全くよ」と笑いながら答える女性の名はジュピター。彼女も外国からの留学生だ。

そしてもう一人。名はサターン。チーム1の強打者。だがサターンは思わぬ言葉を口にする。

「しかし、ジュピター。お前があのマネージャーの作ったおにぎりを毒入りのおにぎりとすり替え、部員や監督を病院送りにして試合中止になるかと思ったら、まさか他にも部員がいたとはね」

そう、今回の騒動の原因を作ったのはナナコではなくジュピターだったのだ。彼女は毒入りの料理、所謂ポイズンクッキングを作ることができる能力の持ち主である。

「あらそうだったのジュピター?どうりで見たことのない顔ばかりなわけね」

「そうよ。赤木監督からの命令で『格下を相手してもなんの意味がないから中止にさせるなり、勝っ手にするがいい』と言われたの。まだ予備がいたのは少し驚いたけど、せっかくだからあの子たちに我が銀河高校野球部の恐ろしさを見せつけてやりましょ」


ハハハハハとベンチに三人の笑いが広がった。





< 18 / 32 >

この作品をシェア

pagetop