I pray 信じて……
「どうやらピッチャー交代のようね」

「あの目付きの鋭い奴だわ」

「お前ら、なにをアイツごときにビビってやがる。この俺がホームランを打つしかないな」

そう、銀河高校の次の打者は四番打者のサターンだった。

シンジの軽い投球練習が終わると、サターンはバッターボックスに入り、「プレイ」と主審のおじさんの号令がかかった後、バットを構えたその時だった。

シンジの瞳には赤い鬼神ごときの光がサターンの視界を覆う。

な…なんだ……あ…赤い……奴の目が……それになんだ…この殺気は……?この俺が奴にビビってるというのか?はは……何言ってやがんだ……銀河高校キャプテンがビビるなどある訳がな……

「ストライク!バッターアウト!」

「な!?」

バ……バカなァァァ!!!いつの間に三振だと!?なぜた!!? 一体いつ投げたんだ!!まさかあれは幻覚だというのか!?いや……有り得ん……いくらなんでも……だが本当に幻覚だったとすれば他の打者もこのような幻覚を見ていたというのか!?それで無意識に奴にスローボールを投げしまったということか!!何という男だ!!深奥の奴ら……こんな奴を入部させたのか!!

「君!早くベンチに戻りなさい!」と主審のおじさんに言われ、サターンはバットを引きずりながらベンチに戻った。

さぁいよいよ深奥高校サヨナラ勝ちにする好機だ。



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