ラブ・ワールド
「リュウ、好きな子出来たゆってたじゃんかー」


少し前に、レイはリュウと食事をした際に、今
新しい恋が芽生えそうだと、リュウから聞いていた。


「あれは、進展はないよ…俺が好きなだけだし」

「いいじゃん、絶対、ヒロコちゃんよりいい気がする」


そんな時に、リュウの携帯が鳴る。


「ヒロコだ…」


リュウは電話にでる。


店内はざわついていて、リュウは一度、店の外に出た。


「ばかだな…」


レイはナナの顔を見る。

「リュウくんはやさしいからなぁ…」


「ま。好きならどうしよーもないからな」


数分後、リュウが戻ってきた。


「レイさ、ヒロコ呼んでいいか?」


「いいょー。どうぞどうぞ」


ヒロコの件では、リュウやレイの仲間うちで ほぼ 100%に近い確率で


『ヒロコと関わりたくない』風潮…


リュウも、レイくらいにしか ヒロコのことは話さない。


レイは、一応ナナにも 確認する。


ナナも 笑いながら頷いた。


リュウは折り返し、ヒロコにかけ直すと待ち合わせをしたようだった。


レイはナナに


「ありがとね」


耳打ちした。


ナナはレイの首に、小さくキスをして


「大丈夫だょ」


と 言った。


そんな二人に リュウは


「仲いいよなぁ。ずっとそんなんだもんなぁ…。まぢすげぇ」


「いいでしょ…。アハハ」


レイは、ナナの肩に寄り掛かる。


「かわいんだもん。ねー。ナナはあたしが大好きだからねー」


「そうそう」


ナナは、また始まったと……レイの頭をポンと優しく撫でると また 食事をし始めた。


「レイ、ナナちゃんと付き合って良かったよ。まぢで」


リュウは、レイの過去の彼女や内容をだいたい 知っていた。


一時は レイはもの凄く 荒れていた。


そんなレイを リュウ含めて 仲間たちは 見守るしかなかった。


< 18 / 23 >

この作品をシェア

pagetop