イケナイ恋~おにぃちゃんに寄せる想い~(前編)
とにかく、中野には今の俺の気持ちをちゃんと伝えておいた方がよさそうだな。
良「おい、中野。」
中「はい?」
良「やっぱ俺…。ゆらのことが好きなんだと思う。でも…この気持ちをさらけだすわけにはいかないから。あきらめるよ…。」
中「良介・・・」
良「ゆらにはモデルをやめるよう直接伝える。ただ、気持ちは言えないから…。」
ホント、あきらめるしかない。
俺が決心すればいいようなことでいちいち中野に迷惑かけたくない。
でも…
苦しいよ。
俺は生まれて初めて、こんな気持ちになった。
今さら好きだという気持ちを変えることなんてできないとわかってはいた。
でも、あきらめる以外の道なんてない。
俺はその後、中野の前で泣きだして1時間ほど大泣きしていた。
でも、中野は同じ気持ちになって一緒に泣いてくれた。
そのことが一番嬉しかった。
やっぱり…親友だからこそなんだろうな。