イケナイ恋~おにぃちゃんに寄せる想い~(前編)
~中野side~
良「やっぱ俺…。ゆらのことが好きなんだと思う。でも…この気持ちをさらけだすわけにはいかないから。あきらめるよ…。」
中「良介…」
今、僕は本人から直接…ゆらちゃんのことが好きなのかを聞いた。
これで、僕の「良介にゆらちゃんを好きだと気付かせる作戦!!」は成功。
だけど…
僕は、少し後悔した。
だって、良介のこんなに苦しそうな姿は見たことがなかったから。
いつもの良介とは全然ちがうような気がしたから。
悩んだ末の結論を僕に言ってくれたんだとおもうと、そこまで苦しい思いをさせる気はなかったから…
悪いような気持ちになった。
良「ゆらにはモデルをやめるよう直接伝える。ただ、気持ちは言えないから…。」
その少し後、良介は泣き出した。
よほど、辛いんだろうという気持ちと、良介の想いが僕の中へ入り込んだ。
そして僕は…
泣いた。
良介と一緒にずーーーーっと。
僕は良介に何もしてあげることができない。
良介は一人で苦しんでいる。
僕は、これからもずっと悩み続ける良介を支えていきたいと思った。
すべてを知ってる責任…
とかじゃなくて、
僕は良介を大切な親友だと思ってるから。