鉄のココロ

月日が巡り、夏休みに入った。
僕たちは初めての旅行に出掛けることになった。






『シン、夏休みにどこ行きたい?』



『うーん、景色がよくて、緑がきれいで、静かなところで、誰もいないところ!』





『言うと思った(笑)

じゃあ俺に任せてくれる?いいとこ知ってるから』





『どこどこ?』



『それはまだ秘密(笑)

おたのしみにー』













こんな広い宇宙のなか

僕たちはどうして
出会ったんだろう?





運命だとか
必然だとか
そんなキレイな言葉で
言いあらわしたくない。











ただ言えるのは、

あなたと出会って
なにかが、変わった。









『僕』という存在を
認めてくれた
優しいあなた。







いまはふたりだけの狭い世界で『今』を生きているから僕は不安になり悲しくもなる。





だから、

『あなたが好き』



ただその気持ちだけで

僕は今を歩いてゆける。


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