鉄のココロ

その帰り道、
てっぺいが朝にも言ったとおり、いつもの海へ寄った。


相変わらず人は少ないが
今日はいつもと違う。



そう、
今日は太陽がでていた。




なんだか僕は勝手に
気まずくなり、

うつむき加減で
一緒に歩く。




やっぱり僕たちは
太陽の下では
暮らせないんやね



ふと、心が悲しくなった。




この世界は

辛いことが
多すぎるから、

楽しいことが
幸せすぎるんだよね?









『おい、どーした?
暗い顔して』



『ううん、別に』




ほんとは言いたい。



でも、

怖くて

素直になれない。



『シンに暗い顔は似合わんよ?
いつもみたいに笑って』



『うん、でも、なんか、この先が不安で』





余計に下を向くと

てっぺいは優しく、そしてしっかりと僕の手を掴んだ

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