スリー・イヤーズ・カタルシス
そっち行ってもいい
と言うほどの距離でもない。
暗いから
よくわからなかったけど
おれと彼女の距離は
それほど離れてはいなかった。
と思っていると
彼女の両手が
俺の背中に当たるのがわかった。
そして
顔を
おれの背中に
押し当てるのもわかった。
彼女が
おれの背中にしがみついて泣く。
おれはただ
じっと動かずに
彼女の涙の熱さを
Tシャツごしに感じていた。
無限の時をつらねるように
涙は続いた。