蛇苺


◎ 十七 ◎





「じゃ、入ろうか。」
「は、はいっ!」



今、ぼくはこれからお世話になる教室のドアの前にいる。

17歳にして生まれて初めて転校だ。(・・・とは言っても、まぁ隣の県なんだけど。)


昨日緊張しすぎてあんまり眠れなかったのに今も全然眠くない、へんな感じだ。


どうしよう、最初の挨拶ってどうしたらいいんだ?!とあれこれ考えてるうちに僕の前にいた先生がガラガラとドアを開けた。


「おはよう!お前たち席に着きなさい!昨日も話したが今日は転校生が来てる。」


ぼくは意を決し教室に入るとざわついていた教室は一気に静まり返った。


「あ・・・っ、立花リン太といいます。よろしくお願いします!」

ぼくが震えた声でそう言うと、図体のデカい金髪の男子が「おう、よろしく!」と返してくれた。

それを合図に教室中のあちこちから「よろしく!」「よろしくね!」と聞こえてくる。


あいつはこのクラスのボス的なアレなのだろうか?
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