エターニア
その日の夜、あの女の子に電話した。

もちろん、あいつのことで。

その女の子は寺岡と同じ児童養護施設の人だ。

「あんね~、付き合ってもいいって。」

はぁぁぁぁぁ??

「なっ!!なんて聞いたの?」

「ん~?春のことどう思ってるの?って。そしたら、趣味合うし、いいと思う。って。だから、じゃあ告られたら付き合う?って聞いたら、うん だって!!」

まぁぁぁじで!?

「ごめん。あいつ呼んで。」

~♪~~♪

保留中の音があたしの緊張をMAXにした。

「あっ!春?」

ビクッ!!

「どした?奈々」

「じゃあ、頑張って!!」

って意味不な言葉残して本人に代わってしまった。

「代わってなんて言ってないのに~っ!!」

叫んでも無駄だった。

「もしもし?」

低い声。これは確かにあいつの声だ。

「えーーーと・・・。んーと・・・。」

「なに?」

やっぱ言わないとダメ?

もう・・・いいやぁ!!

「付き合ってくださいっ!!」

いっ・・・ちゃった。

「いーよ」



今日からあたしはあいつの彼女になった。

それは、5月9日。
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