きっとここで君に出会うために
仕方ないからもう少しここにいることにした。
こいつは帰んないのかな。
もう歌わないんだから帰ればいいのに。
なんだか寝転がりたくなってバタンと後ろに倒れる。
今日は三日月だ。
あまりにも細くて今にも消えてしまいそうだ。
なんだか怖い。
まるであたしみたい。
「汚れちゃうよ」
隣からあいつの声がした。
いつの間に隣に来たんだろう。
「いーの」
じゃあ俺も。
そう言ってあいつも隣に寝転がった。