きっとここで君に出会うために
誰もいない住宅地を夜空の星を眺めながら歩く。
「響ちゃーん」
後ろから聞こえてきた声に振り返るか、一瞬迷ってしまった。
うるさいよ。
これは近所迷惑だよ。
自分の家の近所なわけじゃないのに近所って言うのかな。
なんてマヌケなことも思ったりしたけど、
うん、今はそんなことどうでもいいんだ。
あー、他人のふりしたい。
「きょーちゃーん」
あたしが振り返らなかったせいで(別にあたしのせいではないんだけど)
また大きな声であたしの名前を呼ぶから仕方なく振り返った。