きっとここで君に出会うために
「うわっ、響ちゃん眉間にシワ。伸ばして、伸ばして」
そう言ってニコニコしながらあたしの眉間を指差すこいつがうっとうしい。
誰のせいでこうなってると思ってるんだ。
「今日は一段と寒いねー」
あたしの眉間のシワなんてさほど気にもしないで、
勝手に一人で話始める。
初めて話をしてからまだ三日。
はっきり言ってこいつのことなんて何にも知らないけど(特に知りたいわけじゃない)
ただ、馬鹿でとことんマイペースだってことはわかった。
いい迷惑だ。
こうやって周りの人の心の中を掻き回していくんだろう。
そういう人って苦手だ。
あたしの心を掻き回さないでほしい。