きっとここで君に出会うために
5
「きぃ、なんか悩みでもあるの?」
「へ?」
昼休み、弁当を食べているとき愛弓がいきなりあたしの顔を覗き込んできた。
予想外の問い掛けにあたしは食べようとしたままの口
(ちなみに食べようとしていたのは唐揚げ。冷凍食品だからあんまり美味しくない)
で愛弓のほうに顔を向けた。
「へ、じゃなくて。あんたさっきからため息ばっかり。なんか悩みでもあるんじゃないの?」
そんなにため息ばっかり吐いてたかなぁ。
「別に悩みなんてないよ」