きっとここで君に出会うために
6
あれから2時間経った。
あいつは全然現れない。
あいつどころか誰一人としてこの公園には来なかった。
静かな昼間の公園は逆に気味が悪かった。
普通なら子供たちの笑い声や走り回る音が聞こえてもおかしくないのに、
今は風が吹く音しか聞こえない。
なんだか寂しくなってきた。
だんだんと暗くなってきて、
いつの間にか天使のはしごも見えなくなっていた。
代わりにうっすらと空が赤く染まっていた。