夢小鳥箱

裏腹



誰かが死んで
悲しかったとき流れた涙は


いつかは渇いて


その人がいた重みを
忘れてしまうかもしれない


そんなときは
どうすればいい?


大切な思い出なのに
時が経つ度薄れていって


失くなってしまって


思い出せなくなったら
どうすればいいんだろう…。


人はそんな恐怖を
失って初めて気付く。


忘れたくない。
失くしたくない。


けれど今すでに


鮮明だった記憶に
靄が掛かり始めてしまった…




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