メルヘン侍
「無理無理無理無理」

『大丈夫、練習じゃ』

「勉強会組をあっし1人斬るの?」

『うむ』

「何人いるとおもってんの?」

『たくさん』

「これ? 最終回?」

『さー』

「さーじゃないですよ、まだ死にたくないですよ」

『全員じゃなくてもいいですよ』

「いや、よけいに無理だって!」

『えー』

「それに大将だけ斬れっての? そいつは勘弁。マジ勘弁。そんなのことしたらXXXXXXXさんみたいに通報されて消されちゃうよ。死んじゃう死んじゃう。」

『えー やらないの? おもしろいのに』

「せっかく、ポエム組の親分ところでかわいがってもらって少しずつPVをいただいてるんスからー」

『でわ かえりますかな』

ご隠居は慣れた手つきで、風呂敷を広げ

プリンと野いちごソースに手をかけた。

この危険な組み合わせ――

いったい――

どんな――



甘いのか――


それとも――


すっぱいのか――


「わかりました。」


『え? 』



「全員、斬りましょう

もうね。

めちゃくちゃにしてやんだから!」



メルヘン侍は、よれよれの浴衣がはだけてふんどしが垂れているのもそのままに万年床からスックと立ち上がった。


部屋中に、野イチゴのソースのすっぱいにおいと、

プリンの甘いにおいが混じり合い充満していた。

メルヘンさんは、刀がおさまってるだろう左の腰骨の当たりに両手であてがい、目を瞑り、ふぅーと息を吐きだした。


ギロリと両目をあけ

目の前を睨み、

いきおいよく空気を吸い込みながら

口を開いた。
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