恋の音色
もう、恥ずかしくて限界で目を瞑ってしまった、その時。



ーガチャッ。


「ナツトォ?」


ユリアの甲高い声が部屋に響いた。と、同時に私の髪に触れていたナツトの手が離れた。



ーあれ…?




「ナツト、やっと見つけたぁ〜。ユリア探しちゃったよ!」


ユリアが頬を膨らませ、腕をナツトに絡ませる。


「ごめんな…。サエと会いたくてさ」


…え?

どうしてそんなに…



「あ、そうそうお姉ちゃん、私とナツト、婚約したの〜♪」



…な、に?

何て…今…。
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