BLACK BLEED
「あっ、おはようございます」
「…今は、何時だ」
書類を眺めていた者は入ってきた者を見ないで言った。
「7時ですけど」
「おはようじゃないだろ、莫迦者」
静かに怒鳴り声をあげる少女。
「すみません、社長」
「さっさと、働け 借金を返すんだろう」
そう言いながらも少女は書類をどんどん片付けて行く。
借金。
そう、彼はこの会社に借金をしている。
何故、借金をしているかと言うと…それは、少し遡る。